JANOG53.5 行ってきた(LT発表した)

janog53.5に現地参加しLTもしてきたのでメモ書き。

 

JANOG Open MIC

JANOGミーティングの形式の議論。ストリーミングの形は議論が続きますね。

JANOG slackもいいけど、非公式Discordあるよという言う話とか。

若者支援ありがたいね。

 

インターネット・ホットトピック - CONECT 吉田 友哉(エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社)

CONNECTというインターネットトラフィック流通効率化検討協議会

トラフィック予測情報とか出してるらしい。

コンテンツ事業者とISP事業者が同じ部屋に集まって配信にあたるの面白そう。

総務省|電気通信政策の推進|インターネットトラヒック流通効率化検討協議会

 

インターネット・ホットトピック - RPKIホットトピック 渡辺 英一郎(エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社)

RPKIの話 

リソースPKI (RPKI; Resource Public Key Infrastructure) - JPNIC

2024/4よりnot foundよりvalidの方が多いのがIPv4/IPv6双方で達成 (IPv6の方が先)

isbgpsafeyet.com

 

インターネット・ホットトピック - インターネットセキュリティ 猪俣 敦夫(大阪大学

「技術のBCPと組織のBCPは別物」技術的な面ではなく組織的な面で対応できないといけない。

 

インターネット・ホットトピック - APNIC  松崎 吉伸(株式会社インターネットイニシアティブ)

APNICの乗っ取りを狙った候補者がAPRICOT2023にいましたね。(あの当選者発表のドキドキに立ち会えたのは面白かったです。)

momoka0122y.hatenablog.com

議論に出たプロポーザル4つそのうち合意に至ったやつ2つ

合意に至ったProp-I56 Assignment of temporary IP resources 

IXPようにIPv4アドレスと所得しやすいように/26の割り当てを。

(あとあとリナンバリングが必要になったりしないか?)

IPv4アドレスを使用しないピアリングを行いたいねという意見 (RFC8950など)

Director General (DG) of APNICのPaul Wilsonさんが退任とのこと。

blog.apnic.net

 

LT1 LPO:Linear Pluggable Optics土屋 師子生(アリスタネットワークスジャパン合同会社

概要
オプティクスは光信号を電気信号を変換する役割を持ちますが 各スイッチングチップの世代が進み、SerDesのスピードが増加すると処理が複雑になります。 800Gオプティックスをフル実装した場合にはオプティクスの消費電力がシステム消費電力を上回ると予想されています。
LPO:Linear Pluggable OpticsはオプティクスのDSP処理を取り除き、大幅な省電力化を実現し、かつプラガブルモジュールの柔軟性を実現する規格です。 JANOGの皆さんへの情報提供と意見交換が出来ればと思います。

https://www.janog.gr.jp/meeting/janog53.5/doc/janog53.5_lt1.pdf

 

LT2 OHT: Outer Header TranslatorのIETF 6man WGへの提案松平 直樹(網手順技研)

概要
NPTv6(IPv6版NAT)のスタンダードトラック化の提案を踏まえ、OHT(Outer Header Translator)という技術をIETF 6man WGに提案しました。この経緯とOHTを共有します。

www.ietf.org

 

LT3 IPアドレスの例で 例示アドレス帯使ってます?山本 桃歌

概要
みなさんはドキュメント作成などでアドレスを書く時例示アドレスを使用していますでしょうか? IPv4 では 192.0.2.0/24 TEST-NET-1 198.51.100.0/24 TEST-NET-2 203.0.113.0/24 TEST-NET-3 がRFC5737で IPv6では 2001:DB8::/32 がRFC3849で定められています。
昨年IPv6の例示アドレスに/20の新しいブロックを追加しようというドラフトがIETF v6ops wgに提出されwg adoptionされました。

自分の発表。

例示アドレスの話、IETFの話、ARINのISPではない会社へのIPv6 の/16割り当て

の話をしました。

スライド:

docs.google.com

会場から笑いをとることができたので我ながら成功のLTかなと

終わったあと川島さんに6bone用のアドレスを例示アドレスとしてデファクトにしようという動きはお行儀が悪いという意見をいただき、確かに過去の6boneの資料と例示アドレスが被ってしまうのはドキュメント用ととしてもわかりにくいのでよくないなと思った。

ドラフトはLastCall通ったのでこれからIANAの方が決めていくフェーズ。

 

LT4 Apple NAT64 環境下でのIPv6検証、それもうIPv6検証にはなっていないかも?佐藤 元彦(株式会社コナミデジタルエンタテインメント

概要
ApplemacOSにNAT64+DNS64構築の機能を搭載し、それを使ってIPv6対応の検証を行うように、と「WWDC 2015」で告知して以降、ゲーム業界では「Appleのアプリ審査を通すため」というモチベーションを主とし、それに取り組んできた。

しかしそれから10年近くが経過した今、この状況は大きく変わった。なんと、最新のiOS17で冒頭の環境での通信テストを行った場合「IPv6対応の検証」を行うことはできなくなってしまったのだ。

どういうことかというと、iOSはiOS12からCLATの機能がOSに組み込まれており、LTE/5Gでの通信時にNAT64を検知した場合は、通信キャリアによってはCLATが有効になり、464XLAT(https://datatracker.ietf.org/doc/html/rfc6877)という方式での通信に切り替わっている。通信を行うクライアントの目線でわかりやすく言い換えると、これはクライアントが「IPv4でSocketをBindし、IPv4の通信先に従来通り通信が行える」という環境であり、IPv6未対応のOS/アプリであっても、ほぼ正常に動作するものである。

WiFiでの通信においてiOSのCLAT機能はこれまで有効ではなかったが、iOS17以降ではWiFiでも有効となり、464XLATでの通信になっている。すなわち、冒頭の環境でテストしようにもIPv4で正常に通信が行えてしまい、IPv6通信のテストが成立しなくなっているのだ。

今回は、iOS16,17とApple NAT64+DNS64の検証結果から発覚した上記の変化について共有する。また、この状況下でIPv6対応の検証をどうすべきかについて問題提起を行い、いくつかの解決策を併せて紹介する。

資料

https://www.janog.gr.jp/meeting/janog53.5/doc/janog53.5_lt4.pdf

LTと思えない深さ。IPv6対応の検証しやすい環境づくり大事ですね。

AppleのCLATの実装面白いですね。(CLATは今はandroidAppleですけど、Windowsももう直ぐ、linuxもきっと)

話のモチベーションとしては昔の記事でIPv6対応の検証にAppleNAT64を使うと言う情報がたくさん出たが、それは今は使えないので情報をきちんとアップデートしたいと言う思いがある。

 

LT5 ハイブリッドクラウド接続検証環境をフル仮想化してみた山本 泰士(NTTデータ

クラウド利用が進む中で仮想環境での学習や検証をしやすい時代となっていますが、それでもクラウド〜オンプレミス間のハイブリッド接続については回線などの物理設備を準備することのハードルが高く、それ故に触れる機会も少なく経験値を積みにくい実情があります。
このような状況を踏まえて、クラウドだけでなく回線・オンプレミスまで含めてインターコネクトサービスや仮想アプライアンス等で仮想化することにより、準備・片付けが容易、コストも限定的、メンバは実際手を動かすことで作業イメージを膨らませることができ、様々な効果を出すことができた事例をご紹介したいと思います。
資料

https://www.janog.gr.jp/meeting/janog53.5/doc/janog53.5_lt5.pdf

 

LT6 JANOG Web Update矢田 一樹 (JANOG運営委員)

 

告知

間瀬 太陽(JSNOG)

discord.gg

 

wakamonogコミッティ(wakamonog)

wakamonog - インターネット支える若者たちのコミュニティ

 

今回はslackの雑談チャンネルと勝男さん運営の非公式JANOG discordで議論が盛り上がったのが見えて面白かったです。

 

懇親会も二時間みっちりピザと飲み物食べながらたくさんの人と話せて楽しかったです。

52.5に引き続き53.5でもLTをさせていただいて、会場の人に笑いを提供できた気がするので満足です。